
チャンスは無限にある
アール・ナイチンゲール
- ■ 出版年月日
- 2016年11月07日
- ■ ISBN
- 978-4-87771-357-7
- ■ 版型・ページ数
- 文庫サイズ・417ページ
- ■ 定価
- 本体価格:900円+税
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「いくら学び、知識を身につけても人間は全知全能になることはできないが、学習している人間と無知な人間を比べると、天地の開きがある」
プラトン
成功者だけが知っている
人生に富をもたらす至高の知恵とは?
あなたの願望は
必ず実現する。
ちょっとしたコツ
さえ知っていれば。
■砂漠で謎の声に呼び止められた男の話
ある夜、ラクダに乗って砂漠を横断している男がいました。
彼が干上がった河床を渡ろうとすると、ふいに暗闇から「止まれ、ラクダから降りろ」という声がします。
男が姿の見えない声に従うと、声は次に「河床から砂利をすくえ」と言います。
男がその通りにすると、「では、ラクダに乗って行きたまえ。
朝、お前に喜びと後悔が待っているだろう」と声は予告しました。
朝になり、男がすくった砂利をみると、なんとそれは砂利ではなく、高価な宝石でした。
声が予言したとおり、男は宝石が手に入ったことを喜びつつ、「もっとすくっておけばよかった……」と後悔したのです。
じつは、アメリカや日本のような先進国のホワイトカラーはこの男と似たような状況に陥っています。
私たちは毎月一定の給料を手にして、それなりに快適な生活をしています。しかし私たちは自分が手に入れているものの価値をわかっていません。
やがて、私たちがその価値に気づくのは、仕事を退職して定期的な収入がなくなったときです。そのとき、多くの人は次のように後悔するのです。
「もっとお金を貯めておけば良かった」
ベンジャミン・フランクリンはこう言っています。
「富を手に入れるのは、市場へ行くのと同じくらい簡単なことである。時間や金を浪費せず、もっとも有効に利用すればいいのだ」
■あるレストランを経営していた男の話
ある男がレストランを開きました。
レストランは非常に繁盛し、彼は息子を大学に送ることができました。
やがて、大学を卒業した息子は、父の店を手伝うようになりました。
息子は大学で手に入れた知識を元に、父親の店を観察し、アドバイスします。
「パパ。大学で教わったんだけど、もうじき不況が来るらしいよ。そうなると、パパのいまの経営方法じゃ、とても仕事をやっていけなくなるよ。だって、仕事という仕事は、みんな潰れてしまうっていうんだ。
いま、道路にネオンの看板を出しているでしょう。あれなんか、とても不経済だと思うな。食事だって気前よく大盛りにするしさ、コーヒーの無料サービス・タイムだってあるでしょ。経営時間も長いし、これじゃあ経費倒れになってしまうんじゃないかな。無駄は全部切り詰めようよ」
学のある息子を誇りに思っていた男は「なるほど、もっともだ」と思い、すぐさまハンバーガーを小さくし、営業時間を短縮し、コーヒーの無料サービス・タイムを撤廃しました。当然、店から客足は遠のき、店はたちまち左前になってしまいましたが、この状況を見て、男は感心して言いました。
「なるほど! 息子の言うことはなんて正しいんだろう。本当に不況がやってきたじゃないか!」
■知識よりも大事なものとは
現代日本では大学への進学率が上がり、昨今では6割近くの人が大学に進みます。
しかし、大学で学んだ人がそうでない人よりも多くの富を得たり、幸せになるかといえば、必ずしもそんなことはありません。
人生で富を得るための知識とは、学校で得ることができる知識とは異なります。
人生を悔いのないように送るには、知識よりも、もっと大前提となる重要なものがあるのです。
それは何でしょうか?
心構えです。
成功哲学の大家、ナポレオン・ヒル博士は世界的な名著『思考は現実化する』で、心構えの大切さを説きました。
本書の著者、アール・ナイチンゲール氏はヒル博士の著書およびプログラムに感銘を受け、その後は「人間開発の神様」と称されるほどの人間になります。
彼はヒル博士の教えからなにかしらの新しい知識を得たわけではありません。
ナイチンゲール氏は、ただ心構えを変えたのです。
■心構えがあなたの毎日を変える!
では、心構えとは何でしょうか?
心構えとは、「ものの見方」「ものの考え方」のことです。
心構えが変わると、現実が変わります。
どういうことでしょうか?
たとえばあなたはいま、現状に満足していないかもしれません。
起きたとたんに憂鬱になり、
満員電車に辟易とし、
疲れた顔で出社して、
毎日同じことの繰り返しに飽き飽きしているかもしれません。
心構えが変わっても、あなたの状況が変わるわけではありません。
本書を読んでも、明日、会社に行かなければならない状況は変わりません。
しかし、心構えが変わると、あなたの心境が変わります。
つまり
起きたとたんにやる気に満ち溢れ
満員電車を有意義な時間だと考え、
晴れ晴れとした顔で出社して、
毎日同じことの繰り返しに新たな学びを見出すようになるのです。
■成功する人の心構えとは?
本書で述べられているのは「成功するための方法論」ではありません。
成功する人々の「心構え」です。
では、成功する人々は物事をどのようにとらえ、どのように考え、どのような行動指針を持っているのでしょうか。
その一部を、特別にここで抜粋します。
・奪うことよりも、相手に与えることを重視する
・いつも心に理想的な自分像を描く
・失敗することに過度な恐怖を抱かない
・経済に貢献しながら生きようとする
・親しい間柄にも礼節をわきまえる
・批判に耳を傾ける
・どんなものごとも、いい加減にやらない
・感謝の言葉をつねに口にする
いかがでしょうか。
読めば、どれもいますぐ実践できるものばかりです。
もしあなたが、少しでも自分の何か――資産、人望、幸福度合い――を変えたいという気持ちを持っているならば、本書は必ずや、その助けとなります。
目次
第一章
最高の人生のために
目標設定して初めて動き出す「増加の法則」
成功の鍵を握る「学び」の習慣
かけがえのなさと報酬はコンビを組む
第二章
自分自身であれ!
思考が富を生む
チャンスは足元に転がっている
最高の下僕であり、同時に最悪の暴君になりうるもの――習慣
誰もが一つは得意分野を持っているものだ
充実した日々は人生の完全燃焼だ
自分自身であることの重要性
第三章
問題は必ず解決する
危険は克服できる
よりよき“安定”とはどんなものか
問題は解決する
願望実現への道
第四章
成功を習慣化する
積極的な心構えがなぜ重要なのか
人生に客観的年齢などない
本当に不可能なことなのか、即断は禁物だ
あなたの考えは明確な願望によって規定されている
失敗する人間の特徴とは
友人とは生涯つき合っていかなければならないものなのか
第五章
他人の言葉の犠牲者になるな
議論することはどこまで有用か
人とうまくやっていくこと
天は自ら動かぬ者には手は貸さない
愛することと敬することは両立していなければならない
成功は奉仕と密接に結びついている
“他人の言葉”の犠牲者になるな
成功を呼ぶ会話力
誠実さが富を呼ぶ
第六章
“できる”という「思い」がすべてを産み出す
繁栄のための真理とは
信じる者にはどんなことでもできる
“できる”という「思い」がすべてを産み出す
あなただけの財産をつくれ
仕事に熱中することの素晴らしさ
あなたは何を提供しているか
自己の脳力の偉大さに気づくこと
人は一人では生きていけない
ホンモノの価値を求め出した現代人
目標を成し遂げる勇気
ビジネスチャンスを見つけ出せ
家族愛は成功への動力源である
“求められる人間”になるための王道
無知は成功のための毒素である
第七章
エンスージアズム(熱意)
不安に打ち勝つ力とは
エンスージアズム(熱意)という財宝を見逃すな
熱中できるものを探し出す
“与えること”があなたの運命を変える
あなたが“心からやりたいこと”とは何か
人間関係で成功する知恵
ヒラメキを大切にせよ、そこにチャンスがある
第八章
プラス思考の重要性
プラス思考の重要性
人を動かすコツ
壁を越えるためのテクニック
あなたの人生のシナリオはできているか
“目的”を高く掲げよ
創造性があなたの未来を拓く
自分をダメ人間だと思うな
効率的なコミュニケーション
力強い言葉が人を動かす
批判をバネにして飛べ
ブーメランの法則
友情の不思議な力
今のあなたがすべてではない
第九章
プレッシャーは勝利へのガイド役
プレッシャーは勝利へのガイド役
優しさの魔力
賞賛が人を動かす
成功を創造するもの
失敗しないための行動習慣
あなたにしか成し遂げられないことがある
外界に目を向けよう
明日への準備をしているか
第十章
あなたの価値を決めるもの――心構えの力
生命力は無限である
願望が形に表れるとき
人を受け入れ、人を活かす
学びの心があなたの将来をバラ色にする
人は想像したことを創造する
創造的思考が成功する経営者の条件だ
成功、富、輝ける未来のあなた
ゆるぎない信念を持つ
仕事は“万能の言葉”である
世界でもっとも成功した人の秘密
嫉妬心は劣等感からくる
世界で一つしかない自分の価値を知れ
奉仕の種をまけ
腕力や怒りよりも強いものがある
第十一章
思考は確かに現実化する
思考は現実化する
あなただけのチャンスを創造する
どうしたら不幸になれるか
決断力が人生を決定する
心構えがあなたの価値を決める
自己を管理する
安心を得るためには
実行力そして継続すること
“感謝”という輝き
時間ほど大切なものはない
満足と充実
目的を貫く力
著者について
アール・ナイチンゲール(Earl Nightingale)
1921年生まれ。アメリカでは「人間開発の神様」としてその名を知られ、イギリスでもエリザベス女王に特別拝謁するなど、世界中から大きな信頼を寄せられた。メッセージを吹き込んだ『ストレンジスト・シークレット』が100万枚の売り上げを達成し、ゴールドディスク大賞を受賞したのをはじめ数々の賞を獲得した。全米トップの自己開発オーディオ・プログラム会社、ナイチンゲール・コナント社の創立者である。ナイチンゲール博士の手で作り上げられたテープ、レコード、プログラム、ビデオが人々の人生にどれほどポジティブな影響を与えたかを伝える無数の支持者たちからの手紙が、シカゴのナイチンゲール・コナント社の資料室を埋めている。1990年没。
田中孝顕(たなか・たかあき)
1945年1月生まれ。国学院大学法学部卒。総理府(現・内閣府)事務官(公正取引委員会事務局〈現・総務省/公正取引委員会〉)、東急不動産(株)企画部、総務部を経て、1973年4月、SSI人材活性研究所を設立。1979年2月、(株)SSI人材活性研究所〈商号はその後、(株)エス・エス・アイに変更〉を創業し、代表取締役社長・最高経営責任者に就任。2007年株式会社エス・エス・アイ退任、現在、同社最高顧問となる。『SSPSシステム』を開発。『ナポレオン・ヒル・プログラム』その他、各種プログラムを翻訳・開発した。『速聴機』を企画・開発し、ギネスブックから認定書を授与される。著書に『聴覚刺激で頭の回転が驚くほど速くなる』、別ジャンルでは、『日本語の真実』、『ささがねの蜘蛛』(幻冬舎)、訳書として、マーク・セバ『接触言語ピジン語とクレオール語』、エメノー/バロウ『オックスフォード大学ドラヴィダ語語源辞典』など多数。2002年11月、米国ナポレオン・ヒル財団の上級顧問(シニア・アドバイザー)、ナポレオン・ヒル財団アジア/太平洋本部理事長に就任。2003年3月、日本人として初のナポレオン・ヒル・ゴールドメダルを受賞。2004年度には、高額納税者ベストテンに輝く。