
思考は現実化する あきらめなかった人々
デニス・キンブロ/ナポレオン・ヒル 田中 孝顕 訳
- ■ 出版年月日
- 2016年09月29日
- ■ ISBN
- 978-4-87771-356-0
- ■ 版型・ページ数
- 46版・224ページ
- ■ 定価
- 本体価格:1380円+税
書籍ご購入はこちら
電子書籍はこちら
オーディオブックはこちら
「皆さんにはできる。だが、ヤル気はあるだろうか?」
ギョーム・アポリネール
ナポレオン・ヒルの遺稿が時を経て復活
「もう……何もかもダメだ」と思っているあなたにこそ、 この本を読んでほしい
ヒル博士が最後に遺した、未完の原稿
『思考は現実化する』をはじめ、伝説的大富豪アンドリュー・カーネギーの成功哲学を体系化した「成功哲学の祖」ナポレオン・ヒル。
彼はその成功の黄金律をいくつもの書物としてまとめ、数え切れない人々に富をもたらしました。
しかし晩年、彼はある原稿を残してこの世を去ってしまいます。
その原稿はその後、日の目を見ることがありませんでした。
未完の原稿であったのも理由の一つですが、もうひとつ、理由があったのです。
それは、その原稿が読者対象にしていたのが、「黒人」であったため。
ヒルは人生の最後に、アメリカ社会で苦しい立場に置かれがちな彼らのために、成功を約束する最後の哲学を伝えようとしていたのでした。
約20年の歳月を経て甦った幻の書
しかしご存知のように、黒人の人々の立場が大々的に認められるようになってきたのはつい最近の話です。
2020年現在ですら、彼らに対する差別意識が完全に払拭されたわけではないのも事実です。
ヒル博士がこの世を去ったのは1970年。
まだ、このような本を出すには時期尚早すぎたのです。
しかしやがて1990年代に入り、ある一人の男がナポレオン・ヒル財団に現れました。
彼の名はデニス・キンブロ。
ノースウェスタン大学で修士と博士号を取得し、米国の著名な黒人成功者たちにインタビューをしていた黒人ライターです。
彼もまたナポレオン・ヒルの成功哲学に傾倒し、トレーナーとなっていたのでした。
そして1991年、彼の手により、ヒルの書はおよそ20年もの歳月を経て生まれ変わります。
それが、『思考は現実化する あきらめなかった人々』なのです。
逆境こそが最大のチャンスである
本書の根幹を成すテーマは、タイトルが示すとおり「あきらめない」です。
黒人に限らず、どのような人間も人生の中で必ず、つらい経験が重なるような時期があります。
しかし問題は、そこで投げやりになってあきらめてしまうか、それとも「雌伏のとき」と考えてチャンスをうかがい、あきらめずにまい進し続けるか。
その選択と決断によって、その後の人生が大きく変わるのです。
ナポレオン・ヒルは自身の成功哲学が「あらゆる時代」「あらゆる場所」――そして「あらゆる人種」でも効力を発揮することを確信していました。
そして、不遇な環境に置かれた彼らこそが、じつはその潜在脳力を十二分に発揮すれば、莫大な富を得る大きなチャンスを持っていることを知っていたのです。
不遇を跳ね返した、アメリカの黒人たち
本書では、人種や身体障がい、その他さまざまなハンデを背負いながらも、苦難に屈することなく自らの意志を貫き、成功を勝ち取った黒人たちのエピソードがふんだんに盛り込まれています。
その一部を、ご紹介しましょう。
ロン・ルフロア:刑務所生活から一念発起したトップメジャーリーガー
マダム・C・J・ウォーカー:女中として働きながらヘアケア用品の開発したアメリカ初の黒人女性大富豪
メイ・ジェミソン:初めて宇宙に行った医師でもある黒人女性宇宙飛行士
レイ・チャールズ・ロビンソン:幼少時に視力を失いながらも、のちに「ソウルの神様」とまで呼ばれるようになった世界的ミュージシャン
フローレンス・グリフィス・ジョイナー:銀行と美容室で働きながらトレーニングを続け、女子100メートルの世界記録を樹立したアスリート
ボニー・サンジョン:5歳で右足を切断したが、冬季パラリンピックのスキー協議で3つのメダルを獲得したスキーヤー
もしかしたら、彼らの不遇と比べたら、自分の不運・不遇が小さく感じるかもしれません。
もちろん、幸も不幸も他人と比較できるものではありません。
ただ圧倒的なハンデを背負いながらも自分の脳力をただ信じ、それを実現された彼らの物語は、私たちを勇気付け、そして奮い立たせてくれるのです。
落ち込んでいる暇なんてない!
誰でも失敗や、望まない状況に陥ることはあります。
それは、大富豪やトップアスリート、天才と呼ばれた人々でも例外ではありません。
むしろ、そうした不遇が彼らを強く、逞しく変えたのです。
もしあなたが、いまどうしようもない最悪の状況に追い込まれているとしたら、それは人生で二度とやってこない、最大のチャンスなのです。
そして、それを活かすも殺すも、すべてはあなた次第。
その瞬間の決定が、未来のあなたの運命を確実に決めているのです。
もちろん、落ち込んでいるときにすぐ気持を切り替えるのは難しいものです。
だからまずは、無理やり気持を変えようとするのではなく、本書『思考は現実化する あきらめなかった人々』を読んでください。
この本は必ずあなたを勇気付け、あなたの行動を変えるエネルギーになります。
そこから、あなたの成功物語が始まります。
目次
プロローグ
ナポレオン・ヒルが最後に書きたかった本
秘訣をつかんだとき、世界はあなたのものになる
私に託された、ナポレオン・ヒルの未完の原稿
本書は、あなただけに
第一章
内なる自分へ―最後のフロンティア
なぜ、人はもっと心を使わないのか?
最初は頭の中にある考えだった
学校では教えてくれない心の法則
人は毎日、自らの運命を書き変えている
人間は自分が考えているような人間になる
人類史上最大の発見
人生のどん底からメジャーリーガーになった男
選択の力で人生を仕切り直す
選択の機会はひっきりなしに現れる
なぜ、これほど多くの人が失敗し続けるのか
第二章
どこまでも羽ばたく想像力
想像の偉大なる力
どの瞬間も、人は創造している
アイデアはどこから来るのか?
やってみなければ、わからない
想像力を制限してはいけない
医師と宇宙飛行士
どうしても欲しいか?
視力はなくなっても、知力はある
レコード・スターになった自分が見えた!
イメージは、来るべき現実の予兆
成功を想像する
第三章
震えるような願望
願望と動機の持つ力
頂上は空いている
モティベーションの奇跡
成功する五パーセントの人々
第四章
心の壁を突き破る
自分にできることに集中する
自分の潜在脳力を信じる
自分で限界を設定している
私ならできる
最初に行動を起こすのはあなただ
第五章
何としても、粘り抜け
忍耐は、勇気より大きな力を持つ
ルイ・アームストロングもスパイク・リーも
忍耐の中に潜む膨大な宝
失敗の本質
失敗に学ぶ教訓
第六章
最大のチャンスは、常に自分自身の中にある
誰もが社長である
人生は進んでいく
変わって当たり前
アーティストからクッキーへ
チャンスは待つものではない!
あなたには自立する義務がある
簡単な公式
第七章
熱中したふりをする
エンスージアズムの源
第八章
ロックフェラーが本当に欲しかったもの
私の人生は安らかなの
オプラ流は、受け取った以上のものを与える
世界で最も素晴らしいことは、他者の役に立てること
第九章
六文字の魔法の言葉
信じていることが見えている
あなたの姿勢は土台である
自分が解決できるものとできないものに分ける
正しい習慣を身につける
子どもに学ぶ教訓
この先に何が待っているのか
エピローグ
外なる世界へ―人類の偉大なる発見
究極の資源
なりたかった自分
著者について
ナポレオン・ヒル
1883年、バージニア州南部で生まれる。1908年(25歳)に記者として働いていたとき、アメリカの鉄鋼王、アンドリュー・カーネギーを取材。その際、成功者たちの話をまとめた「成功哲学」の完成を依頼され、わずか29秒で快諾。アメリカを代表する成功者500名以上と会って話を聞き、カーネギーと約束を交わしたちょうど20年後の1928年(45歳)に、人生を成功に導くノウハウとして「成功法則」を16セッションからなるプログラムとして発表した。以後、『The Think and Grow Rich』(邦題『思考は現実化する』)などの著書を書いている。ヒル自身も成功者たちの対話から成功を果たし、第一次世界大戦中にはウッドロー・ウィルソン大統領の広報補佐官、1933年にはフランクリン・ルーズベルト大統領の補佐官を勤めている。とくにルーズベルト大統領時代には、名演説の一説「われわれは恐怖意外には何も恐れるものはない」の草稿を作るなどした。やがて1952年(69歳)、すでに引退を決め込んでいたヒルは保険会社を起こしていたW・クレメント・ストーンと出会い、活動を再開。ナポレオン・ヒル財団を設立して、『成功哲学』『自己実現』などの著書をさらに上梓し、1970年に死去した。1988年には日本支部(現在のナポレオン・ヒル財団アジア/太平洋本部)が発足し、彼の死後もヒル財団は成功法則の普及活動を続けており、現在も数多くのビジネスパーソンに多大な影響を与え続けている。
デニス・キンブロ
オクラホマ大学で学士(BA)を修了後、ノースウェスタン大学で発展途上国の富と貧困について学び、修士(MA)と博士号(Ph.D.)を取得。その過程で米国の最も著名な成功者たちにインタビューを行ってきた。ナポレオン・ヒルの成功哲学のトレーナーおよび、リーダーシップ・コーチとして認定を受ける。本書はGM、シティグループ、アップル、エクソンモービル、ナイキなどの企業をはじめ、世界中の読者に影響を与えている。
田中孝顕(訳者)
1945年1月生まれ。國學院大學法学部卒。総理府(現・内閣府)事務官(公正取引委員会事務局<現・総務省/公正取引委員会>)東急不動産㈱企画部・総務部を経て、1973年4月、SSI人材活性研究所を設立。1979年2月、㈱SSI人材活性研究所<称号はその後、㈱エス・エス・アイに変更>を創業し、代表取締役社長・最高経営責任者に就任。2007年株式会社エス・エス・アイ退任。『SSPSシステム』を開発、『ナポレオン・ヒル・プログラム』その他、各種プログラムを翻訳・開発した。『速聴機』を企画・開発し、ギネスブックから認定書を授与される。著書に『聴覚刺激で頭の回転が驚くほど速くなる』、別ジャンルでは『日本語の真実』『ささがねの蜘蛛』(幻冬舎)、訳書としてマーク・セバ『接触言語ピジン語とクレオール語』、エメノー/バロウ『オックスフォード大学ドラヴィダ語語源辞典』など多数。2002年11月、米国ナポレオン・ヒル財団の上級顧問(シニア・アドバイザー)、ナポレオン・ヒル財団アジア/太平洋本部理事長に就任。2003年3月、日本人として初のナポレオン・ヒル・ゴールドメダルを受賞。2004年には、高額納税者ベストテンに輝く。